出会いの定番
彼が自分の友達に失礼なことをした。
友達が「なんであんなひどい男とつきあってるの」と怒っても、「でもね、彼、私にはやさしいの」。
それが女の究極の理想なんですね。
女は夢見る少女の頃から、その理想を追い続けているんです。
しかし、現実の男は自分にやさしければ、他人にもやさしい。
他人にぞんざいなら、立場が替われば自分にもぞんざいになる。
それが真実です。
女がそのことを知るのは、いくつかの恋愛を経て、傷ついたり泣いたりしてからでしょう。
守ってあげるからねというのが、男にとって最高のやさしさであり、それで充分だと思っているんです。
それをいまさら歯の浮いたようなセリフは言えない。
それは父の日や母の日に「お父さん、お母さん、いつもありがとう」と言うような照れがある。
もちろん、父親のことや母親のことは大事にしたいと思っているけれど、「わざわざ言うこともないでしょ」というのと似ていますね。
男と女が出会い、恋をしてつきあいが始まる。
男と女の間にはさまざまな恋愛観、結婚観の違いがあるわけだから、その相違点を認め合うことができればいちばんいい。
ところが、おたがいの異質な部分を認めることができないから、すれ違いが生まれ、恋愛がうまくいかなくなると思うんです。
僕は男と女の違いのひとつは、女の恋愛は減点式で、男の恋愛は加点式だということだと思っているんです。
女性は引き算で恋をし、男は足し算で恋をする。
女性の場合はその男とつきあうからには、100点満点から始まるんです。
100点満点までいかなくても、最低70点はないとつきあう気になれない。
しかし、男の場合はつきあいだしたときは、0点から始まっているんです。
女性はまず最初に、「この人は本物に違いない」と思う。
そして、つきあっているうちに、いろいろな面が見えてきて「ちょっとマザコン」でマイナス5点、「食べ方が汚い」でマイナス8点、「意外に女たらし」でマイナス20点。
どんどん点数が減っていくのが、女性の恋愛なんです。
男は逆で、最初はたんに「この女と寝たい」という性欲からつきあう。
やがて、つきあっていくうちに「けっこう料理が上手じゃないか」でプラス20点、「実家に連れていったとき、お袋にきちんと挨拶してたな」でプラス30点。
いい面を見つけるたびに、点数が増えていくのが男の恋愛なんです。
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